生物をモチーフとしたオブジェを制作しています。特に生物全般における内部構造―どんなに小さな生物でも持ち合わせている、生きていくための仕組みを意識しています。目に見えない微細で複雑な仕組みは小宇宙を髣髴とさせ、とても神秘的で魅力的だと感じており、そのイメージを大切にしています。
金属は熱を加えると柔らかくなり、叩いたり、削ったり、磨いたりと加工を加えると硬化していきます。制作工程の中で様態を変化させる金属は、自分の手の中で育っていくようだと私は感じています。自分がモチーフに対して感じている魅力と同様に、愛でられる魅力を持った作品が自分の手の中で育って欲しいという思いを持ち制作しています。
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久米圭子
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