作家よりご挨拶
45年ほど前に小さな好奇心から悠か古代に途絶えたコアガラスとのつきあいが始まりました。未知の技法で何ができるかわからない手探りのスタートでしたが、遠い存在に思えた古代のマスターピースを日本だけでなく海外の美術館でも手に取って観察し再現する機会にも恵まれました。それは時空を超えて古代の制作者たちが挑戦とエールを送ってくれたようで嬉しく、励みになりました。子どもの頃に理科の実験で感じたようなワクワクする好奇心や期待感は今も続いています。まだコロナに影響される毎日ではありますが、小さなコアガラスの表情を慈しみ楽しんでいただければ幸いです。
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松島 巌
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主催者よりご挨拶
コアガラスは紀元前16世紀にメソポタミアで生まれ、紀元前後の吹きガラスの普及により途絶えてしまったコア技法によるガラス器です。
松島巌先生はその失われた技法を残された品や破片から読み解き、自由な発想と試行錯誤を以て制作・研究を続けてこられました。
コアガラスの制作は制約を伴う繊細な工程がいくつもあるため、作品は掌に収まる程の大きさが一般的です。それ以上の大きな作品は高度な技術と経験が必要となり、特に高さ20cmを越える『マーブル文華コーン』は松島先生ならではの作品と言えるでしょう。
虹彩と命名された作品は色ガラスと箔が幾重にも重ねられ、光の変幻による効果が天体を仰ぎ見るような趣を感じさせます。
古代ガラスという源泉から湧き出た独創的な造形、美しい色彩の調和、また文様の面白味など個性を発した一作一作を楽しんで頂けばと存じます。
現代コアガラスのパイオニアとして更なる表現を追求される松島巌先生の新作展をぜひ御高覧頂きたくご案内申し上げます。
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ギャラリーこちゅうきょ
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