
主催者よりご挨拶

2014年1月以来、2年振りに吉田喜彦先生の最新作による個展を
開催いたします。
吉田先生は今年傘寿(満80歳)を迎えられましたが、益々ご健勝で、
御創作意欲も全く衰えを見せず、悠々たるうちに、茶陶を中心と
する諸々の造形作品も自然体で、枯淡と若々しさとを内包かつ放
射して、観る者を捉えて止みません。
また、近年では、世田谷美術館、岐阜県現代陶芸美術館、益子陶
芸美術館にて、大掛かりな回顧展と、先生ご所蔵の古美術コレク
ションによる特別展が相次ぎました。吉田先生の永い陶業から生
まれた優品の数々、そして美術全般へのあたたかいまなざしの結
晶ともいうべき、優良コレクションとを、広く知っていただいた
好機会となりました。
永年にわたる古美術研究の成果=精華と、やわらかく瑞々しい発
想と造形力とが渾身一体となった新作の数々は、永遠の生命を宿
るであろう可能性に満ちて、すこぶる魅力的といえましょう。
短い会期ではございますが、ぜひご来駕ご高覧いただきますよう、
ご案内を申し上げます。
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